【高学年~ おすすめ 児童書】魔女だったかもしれないわたし キーディの物語

『魔女だったかもしれないわたし キーディの物語』紹介 児童書

こんにちは、読み聞かせ大好き ナノハ(@nanoha630)です。

\ この記事を書いたのは! /

・大阪在住の専業主婦
・二児の母(2013年生まれ 男・2016年生まれ)
・月 100冊 以上 読み聞かせを行う(2013年~)

高学年〜〈自閉症について知りたい〉人におすすめの児童書を紹介します。

舞台はスコットランドの小さな村・ジュニパー。両親と双子のニナ、自閉症の妹アディと暮らす 自閉症のキーディが、正義をもって「いじめ退治代行サービス」をはじめてしまうおはなしです。

第69回青少年読書感想文コンクール課題図書『魔女だったかもしれないわたし』の前日譚ぜんじつたん。5年前にさかのぼり、前作の主人公・アディの自閉の姉・キーディが主人公の作品です。

自閉症の特性で、悩んでいる人の気持ちがひしひしと伝わります。生まれながらの特性によって差別される人がいなくなるように、「個性」として受け入れられるように、たくさんの人に読んでほしい作品です。

本をおすすめしたい方

  • 「ふつうって何?」に悩まされている お子さん
  • 自分のことを好きになりたい お子さん
  • 自閉症について知って欲しい お子さん

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本の難易度

当サイトおすすめの対象年齢(一人読み)5年生~
ふりがな簡単な漢字にはルビが振られていません。
文字の大きさ約3㎜
ページ数240ページ
ジャンル児童書(挿絵は出てきません)
キーワードいじめ 自閉症 個性 双子 
出版社の紹介ページ(ためし読みできます!)https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-88199-7
おすすめ度★★★★★
子どもウケ★★★★★

本のあらすじ

舞台はスコットランドの小さな村・ジュニパー、主人公は自閉症のキーディ。両親と双子のニナ、自閉症の妹アディと暮らしていました。学校になじめず、「いじめ」に遭うこともしばしばでした。しかし、二人の親友がいるため、心を強くもって過ごしていました。

ある日、「いじめ」から友人を守ったのを見た生徒から、いじめっ子を退治して欲しいと依頼を受けました。そこで、学校で報酬をもらって「いじめ退治代行サービス」を始めることにしました。実は、キーディにはある計画があって…

一方、キーディと双子のニナは、常にスクールカーストの頂点に立ち、周りからどう見られるかばかり気にしています。昔と変わってしまったニナに、キーディの心はどんどん離れていきます。

キーディとニナは、家族の絆を取り戻すことができるのでしょうか?

おすすめポイント

年々自閉症・発達障害など、生まれながらの特性について理解が深まっているように感じますが、「人と違うところがある」という認識はあっても、「どんな特性があるか」については周知されていません。

自閉症には、いいところも悪いところもあります。それを理解して個性として受け入れるきっかけになる本です。

児童書ですが、大人にもおすすめです。私は、正義感の強いキーディのファンになってしまいましたよ。

作者紹介

作:エル・マクニコル さん

スコットランド生まれの児童文学作家。ロンドン在住。『魔女だったかもしれないわたし』で、ウォーターストーンズ児童文学賞、シュナイダー・ファミリーブック賞オナーをはじめとする数々の賞を受賞。同作はBBCの教育チャンネルでもドラマ放映される。その後も、自閉スペクトラムなどのニューロダイバーシティ(脳の多様性)をテーマに、SF、ファンタジー、ロマンスなど、多彩なジャンルの作品を次々に発表し、高い関心を集めている。著者自身も自閉スペクトラム症と診断されたニューロダイバージェント。

訳:櫛田 理絵(くしだりえ)さん

早稲田大学法学部卒業。鉄道会社勤務を経て翻訳を学ぶ。訳書に『ぼくとベルさん』(第64回青少年読書感想文全国コンクール課題図書)、『ぼくと石の兵士』(以上、PHP研究所)、『紛争・迫害の犠牲になる難民の子どもたち』(合同出版)などがある。

主人公が自閉症の作品

自閉症の主人公「アルク」と、そのいとこで親友でもある「理人」を中心に、個性的な子どもたちが活躍する“全員主役”のミステリーです。

保護者に聴いてほしい本

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天久鷹央シリーズ

天才診断医の天久鷹央先生は、アスペルガー症候群です。瞬間記憶を持ち、猛烈な知識を持っていますが、相手の立場に立って気持ちを理解したり、場の空気を読むことが苦手です。

医学知識が身につく楽しいミステリー作品です。

自閉症の僕が跳びはねる理由

人との会話が困難で気持ちを伝えることができない自閉症者の心の声を、著者が13歳の時に記した作品です。

心に残った言葉

キーディが最後にするスピーチが心に残りました。

いじめは、どこの学校にも、どこの職場にも、どの町、どの村、どの国にもあります。そしてどの時代でも、いじめっ子たちが考えることは同じです。それは、『だれも止めやしない』です。

そして、いじめをする人間は、自分の中に悲しみを抱えたかわいそうな人なんだから同情すべきだと言われます。いじめられた側はかわいそうじゃないのでしょうか?

(中略)なぜあたしたちは、自分が気に入った人間のいうことしか信じようとしないのでしょう。あたしは自閉的な人間のひとりとして、こう訴えたい。人にもっとやさしくしよう、変わってるといわれる子たちを下に見るのをやめようと。相手の立場に立ってものを考え、当然だと思われていることに批判の目を向けてみようと。

本を読んで、ひとこと

人を下に見るのをやめよう!
相手の立場にたってものを考えよう!

以上、『魔女だったかもしれないわたし キーディの物語』の紹介でした。

少しでも参考になれば嬉しいです。

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